ネパール 
ゴルカ

 ゴルカ(Gorkha)はカトマンズの西140km、標高1219mの丘の上にある町です。18世紀にネパールを統一したプリティビ・ナラヤン・シャハ王の本拠地であったこの町は今日のネパールを統治しているシャハ王朝発祥の地として有名です。当時小国が分立していたネパールをひとつにまとめた彼の功績は現在のネパールの基礎を築くという大きなものでした。プリティビ王の死後もゴルカ族は勢力を保ち続け、19世紀にはイギリス軍と2度にわたって戦火を交えたが、ゴルカ兵の強さにイギリス軍は勝つことができず、後にその優秀さを評価し傭兵として採用するようになりました。英語で「グルカ」と呼ぶばれる「ネパール人傭兵」の語源は、このゴルカにあります。
 
 ゴルカ王宮(Gorkha Durbar)は山の上に建っており、ヒマラヤの山々を近くに望むことができます。小さな宮殿ですが、ネワール彫刻のすばらしい建物となっています。ゴルカ王宮の中にはヒンドゥー教徒しか入れません。また、ヒンドゥー教の女神カーリーを祀るカーリー女神寺院(Dipak Joshi)がありますが、この内部にはヒンドゥー教徒であっても王族以外は入ることが出来ません。
 
王宮を10m程南に下ったところにゴラクナート石窟寺院があります。「ゴルカ」の語源となった、聖者ゴラクナートがかつて住んでいた洞窟です。洞窟は、非常に固い岩を彫った石窟になっています。小さな石窟寺院ですが、ヒンドゥー教徒にとっては非常に重要な寺院です。ネパールのBrahmins(ブラフミン:ヒンドゥー教の最高カースト)とChhetris(チェトリ:武将カースト、ブラフミンの次の階層)に最も重要な寺院です。
 
ゴルカ王宮の先を1時間30分程度歩いて登ったところに、荒廃した砦と電気通信塔があり、ここからのヒマラヤ山脈の展望は、非常に良いことです。
バススタンドの上のほうに、下の王宮(Tallo Durbar:タローダルバール)があり、窓枠の装飾が見事です。
 

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